はじめに
「給料を上げたい」と思っても、ただ一生懸命に働くだけでは届かないこともあります。
大切なのは、自分の行動が会社の利益やコストにどう関わっているかに気づけるかどうか。
この記事では、日々のちょっとした行動と“お金の動き”の関係を見つめ直し、信頼される社員に近づく視点をお届けします。
コストと利益の関係を知っていますか?

“給料はどこから出てるか”を考えるだけで見え方が変わる?
会社にとって「利益を出す」ということは、単に売上をあげれば良いという話ではありません。
売上からコストを引いたものが“利益”であり、その利益の中から社員の給料が支払われています。
例えばSES(システムエンジニアリングサービス)のように、社員の稼働が売上に直結するビジネスでは、1日休む=1日分の売上が失われることになります。
また、残業も“時間外コスト”として発生します。
たとえ追加料金が請求できない契約であっても、社員に支払う残業代は会社の負担となりますし、
それが常態化すれば、生産性の低下や体制の見直しの手間にもつながります。
外部契約の場合は、逆にクライアントから「コストが膨らんでいる」と見なされることもあり、
いずれにせよ会社側にとっては見過ごせない経済的・信用的負担になります。
さらに見落とされがちなのが、「修正」や「調整」などの追加対応。
一見すると「ついでにやっておきますね」と言えることも、契約や予算の中では本来発生しないはずの工数です。
その分、他の作業が後ろ倒しになったり、信頼関係を消耗してしまうリスクが生まれます。
なぜ“気づける人”が信頼されるのか

“相談してくれるだけで助かる”こともある
「給料ってどうしたら上がるんですか?」と聞かれることがあります。
私はそのたびに「会社に貢献することかな」と答えてきました。
でも、自分がもしその言葉を言われた側だったら、きっと思います。
「その“貢献”って、具体的に何なんだろう?」と。
もちろん、貢献の形は一つではありません。
高い専門スキルや営業力、設計力がある人は、それだけでチームや会社にとって価値のある存在ですし、
それがそのまま“貢献”として評価されることもあります。
ただ、スキルがすぐに目に見える形にならない職種やフェーズもあります。
そんな中で私が大切だと感じているのが、「気づける行動」です。
たとえば、追加修正が必要なときに「これって契約上OKでしたっけ?」と一言確認してくれる。
残業しそうなタイミングで「急ぎなら対応しますが、費用って出ますか?」と聞いてくれる。
そんな行動が、会社のリスクを減らし、信頼を守ってくれているのです。
実際、管理職の立場としても、そうした“気づき”がある社員には自然と安心して仕事を任せられるようになります。
「気づける人」は、トラブルを防ぐ力を持っている人でもあるからです。
気をつけたい行動パターンと、ひと工夫のヒント

“やっていいこと”じゃなく“誰が払ってるか”で考える
「これはやっても大丈夫ですか?」と聞かれることがあります。
その時に考えてほしいのは、「やっていいかどうか」ではなく、「その対応に誰がコストを払うのか?」という視点です。
たとえば、
- 急な休み → 客先常駐であれば、その日は「稼働がゼロ」=売上ゼロになる
- 残業の常態化 → 経費としての負担だけでなく、体制の見直しや評価面での影響も生まれる
- 「ついでにやっておきます」な修正 → 実は契約外の作業で、見積もりの前提が崩れる可能性も
これらの行動が悪いということではありません。
ただ、“影響を自分で想像できるかどうか”が信頼に直結するのです。
たとえば、
- 残業する前に「これ、コスト的に問題ありますか?」と一言確認する
- 修正対応の前に「これは範囲内でしょうか?」と聞いてみる
- 休むときに「急で申し訳ないんですが、◯日はお休みをいただきたいです。その分の稼働が落ちるのは承知しています。〇〇の対応だけ、先に進めておく形でも大丈夫でしょうか?」と添える
※もちろん、急に休むことが悪いという話ではありません。
正当な理由があれば会社はきちんと評価をしますし、休むこと自体を責める意図はありません。
ここで伝えたいのは、「一言添える」ことで関係性や信頼がより良い形になるということです。
少し立ち止まって「自分の行動が誰にどう響くか」を考える習慣があるだけで、信頼の積み重ね方は大きく変わります。
私が見てきた、“気づける人”の行動
「この人、ちゃんと見てくれてるな」と思う瞬間は、意外と些細なところにあります。
完璧な成果や派手な実績ではなく、“気づいた上でひと言添える”ような行動に信頼が積み重なっていくのです。

ちょっとした確認が、安心と利益を生む!
● 残業する前に、一言相談してくれる人
「今日少し残業しようと思ってるんですが、対応のコストって問題ありますか?」
● 修正依頼の前に、契約範囲を確認してくれる人
「これって契約上、対応した方がいい修正ですか?」
● 急な休みのときに、配慮を添えてくれる人
「急で申し訳ないんですが、◯日はお休みをいただきたいです。その分の稼働が落ちるのは承知しています。〇〇の対応だけ、先に進めておく形でも大丈夫でしょうか?」
まとめ
信頼される社員とは、特別なスキルを持っている人だけではありません。
自分の行動がどんなコストを生み、どんな影響を与えるかに“気づける人”こそ、周囲から自然と信頼されていくものです。
給料アップを目指すとき、「どうやって評価されるか」より先に、
「自分の行動が利益とどうつながっているか」を考える視点を持ってみませんか?
今日からできるのは、「この行動、誰が払ってるんだろう?」と一度立ち止まってみることです。
小さな意識が、信頼と評価の積み重ねになります。

